超低遅延とは? ライブ配信をもっとスムーズにしよう

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今回の記事では、ライブ配信の『超低遅延』とはなにか。どんな効果をもたらすのかなどを、各配信サイトの現状を交えながらまとめました。

目次

1. ライブ配信における『遅延』とはなにか
2. 総務省も紹介する『超低遅延』
3. 各配信サイトの遅延状況
4. 遅延 超低遅延の違い
5. まとめ

 

ライブ配信における『遅延』とはなにか。

ライブ配信における『遅延』とは、ライブ配信者の配信内容が遅れて視聴者の画面に届くことを言います。たとえば、配信者が『あー』というと、視聴者側には遅延が3秒~5秒発生して『あー』と聞こえてくるということなどが挙げられます。音声に限らず、画面の動作なども少しずつ遅れて届くので、遅延処理が追い付かず画面の動きがカクカクとスムーズに反映されなかったりします。また、コメントに対して配信者側にも遅延が発生している際は、コメント欄で瞬発的にツッコミなどを入力しても、配信者側には遅れて届くのでコメントに対してスムーズなやり取りが難しくなってしまいます。
リアルタイムであることが魅力であるライブ配信にとって『遅延』はたとえ数秒であっても大きな障害になるのです。

そんな不具合を解決する技術が、『超低遅延』です。高画質を維持したまま、従来よりもライブ配信遅延を抑制できます。
(通信量が大きいため、回線状況によっては再生が安定しない場合があります)

 

 

総務省も紹介する『超低遅延』

総務省が2018年に作成した『2020年の5G実現に向けた取組』のページでは、超低遅延についてこう述べています。
『スマホ、PCをはじめ、身の回りのあらゆる機器がネットに接続超低遅延利用者が遅延(タイムラグ)を意識することなく、リアルタイムに遠隔地のロボット等を操作・制御』。
つまり超低遅延はライブ配信だけに効果をもたらすものではなく、ロボット等を操作・制御するシーンでも展開されていくことが分かります。

また、5Gの説明にあたっては、『5Gとは、4Gを発展させた「超高速」だけでなく、「多数接続」、「超低遅延」といった新たな機能を持つ次世代の移動通信システム』と述べており、『超低遅延』は、これから期待される5Gの説明に欠かせない要素でもあることが分かります。

総務省のリンクはこちら

 

各配信サイトの遅延状況

各配信サイトの遅延状況
では、現在の配信サイトではどれくらいの遅延が発生しているのでしょうか。それぞれのサイトで遅延差がどれほどあるかを調べました。

Twit cast 約2~3秒
Showroom 約4秒
BIGO LIVE 約5秒
Youtube 約4~5秒 (超低遅延モード時)
ニコニコ生放送 約4~5秒
ふわっち 約7~15秒
LINE LIVE 約12~16秒
Twich 約2~5秒 (低遅延モード時)

※10月21日調べ

調査方法はスマホで配信をしてタイムストップウォッチ画面を映し、秒数を図りながらPCで視聴しました。
(PCはwindows10 Firefox  スマホはiPhoneXR ブラウザはサファリ、アプリのみのサイトでは各サーバーで調べています。回線はソフトバンク光です)
各OS、ブラウザのバージョンは調査時の最新のものを使用しています。

 

低遅延 超低遅延の違い

上の表をご覧になって、『低遅延モードと書かれてあるけど、超低遅延モードとなにが違うの?』と疑問に思われませんでしたか?
一般的には、『低遅延』は5秒の遅延と言われており、ライブスポーツやライブニュースなどに導入されています。
そして『超低遅延』は200ミリ秒から500ミリ秒以内の遅延で、オンラインギャンブルや、オンラインオークション、ビデオ監視などが主に導入されています。
とくにオンラインオークションなどは瞬く間に値段が変化していくので、こういった『1秒でも遅延を許したくない』といったシーンで多く活用されているのです。

 

 

まとめ

いかかでしたでしょうか。
配信ライブにおいての1秒差はかなり重要な要素になってきそうですね。
特に、瞬発的な感動などがマグレで起こった時、それが2秒3秒遅れていると、配信の一体感が薄まってしまいます。
配信者と視聴者の壁を無くしていくことを考えたとき、『超低遅延』の技術はやはり避けては通れない道だと思いました。

筆者がよく見てきた配信サイトでは、配信者が『あ、いまラグ(遅延)発生してる?』と視聴者に呼びかけると、コメント欄に『ちょっとカクカク(遅延の処理が反映されていない)してるー』や、『音声だけは聞こえてるけど、、』などのコメントで埋め尽くされることが多々ありました。
(場所や環境によりますが)あまりにも遅延がひどいときはいったん配信を終了することも、、。
今後、コロナ禍の影響でライブ配信のニーズはさらに多様化し、それに伴って更に高度な技術が求められていくことでしょう。

これからも、配信技術の進歩を期待していきたいですね。

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